がん告知を受けるまでの道のりからの続き。
すぐに来るようにという先生の指示により、午前休を取って病院へ。
(親知らずの抜歯って、想像以上に大変なんだな~。M先生に、血は止まったから大丈夫ですって言お~)
なんて楽観的に考えながら診察室へ。
M先生「何回も電話してごめんね~。やっぱりね、もっとちゃんと検査した方が良いと思うからね、今からCT撮ろう!それから、その説明は、大学病院でさせてもらうからね。もう電話してるから。CT取ったら、そのデータ持って、すぐに行ってね」
私「え、あ、はい。わかりました。え?何か病気なんですか?」(明らかに何かを隠している様子を見て不安になる私)
M先生「説明は、僕より大学病院でした方が良いと思うから。。。何かあったら、僕に出来る事あったらまた来てや!」
優しく元気に振る舞う先生に言われた通り、初CTに挑み、その足で大学病院へ。
大学病院に到着し、受付をしたあと口腔外科へ。
受付女性「お待ちしておりました!こちらへどうぞ」
なんだかVIP扱い。
通されたお部屋で待つこと30秒、ぞろぞろと先生方が数人登場。
目の前の席に初老のU先生(教授)と、もう一人のM先生(後の主治医)が着席。その周りに3人の若先生方起立。
早速お話が始まる。
U先生「早速ですが、親知らず抜歯後ですね、検査した結果なんですけどね、顎にがんが見つかったんです。左下顎骨中心性がん(ひだりかがくこつちゅうしんせいがん)っていうんですけどね。非常に珍しいがんでね、親知らずの抜歯がなかったら見つかってなかったですよ」
はぁぁぁぁ!?何言ってんのこの人!てゆうか顎にガンなんてできるん!?
U先生「これからね、他の臓器とかにがんがないか検査して、すぐに入院して手術した方がいいです。明日にでも、ご家族と来れますか?ご説明しますので。」
人生初のがん告知を、あっけなく受けてしまった私。
色んな感情が入りまじって、「わかりました」としか言えず。
U先生「いや~、普通の先生だったらわからないよこの病気は。M先生はよくぞ病理検査に出してくれたよ。もともとM先生はこの病院にいてね~○×○×○×」
色々お話しされてましたが、それ以上は何も聞こえてこず。
そのあと、血液検査やら肺活量検査やら、いくつかの検査をする事に。
検査待ちの時、悲しさとかくやしさとか不安とか、色んな感情が湧いてきて、泣きました。
なんで私なん・・・
何なん顎のがんって・・・そんなとこにがんできるん・・・
仕事どうしよ・・・
死ぬんかな・・・
その後、会社へ電話。
午後から出社する予定だったけど、とても出勤できる精神状態ではないことと、明日もお休みを頂く事を伝える為に。
たまたま電話に出てくれたのが、直属の上司のIさん。
私「すみませんIさん、実は、大変な病気がわかってしまって・・・」
これ以上言葉がでず、泣いてしまった私。
Iさん「わかった!もう何も言わんでいいから、体の事だけ考え!次出勤したときにまた教えてくれたらいいから!仕事の事は何も考えんでいいから!な!」
私「はい・・・ありがとうございます。」
瞬時に察してくれたIさん。本当にありがとうございます。
後にも先にも、病気の事で泣いたのはこの日だけ。
この日から、長い長い病気との闘いがはじまりました。