顔面も口の中もパンパンに腫れていたので、しばらく食欲もなかったのですが、腫れがだんだん落ち着くにつれ、食べたい欲求がどんどん出てきました。
食欲が湧くと共に、食べられないストレスもどんどんたまる。
美味しそうにご飯を食べる旦那さんにイライラしたり。
顔の痛みと空腹で精神崩壊寸前でした。
ガンの手術後、しばらくは栄養ドリンクのような食事だけで過ごしていましたが、2週間位たったある日、
主治医「腫れも少し治って口が開くようになってきたから、今日からお食事してみましょうか!」
あぁ、ついにこの日が来た。
お腹いっぱい食べられる日がやっと来た!!
そして。
ご飯の時間、美味しそうなにおい。
「お待たせしましたー!」
いよいよ目の前に運ばれてきた私のご飯。
嬉々として一番大きな器のふたを開けると、そこには重湯が。
まあそうよね、重湯よね、わかるわかる。
次、オカズらしき器を開けるとそこには…
プリン!?ババロア!?
隣に添えられたメニュー表には、ウナギと書かれているのに、
目の前にあるのは、薄茶色のババロアである。
どうやら、咀嚼ができない患者には、どんなメニューもババロア状にし提供してくれるらしい。
よりによってウナギ。
ありがたいけど、なんとなく悲しい。
でもでも、とても美味しくいただきました!
カミカミして食べられる日が待ち遠しい。
好きなものを美味しく食べられることって、あたりまえのようだけど、すごく幸せなことなんだと痛感した日。
この先何食食べられるのかわからないけど、できれば大好きな人達と笑い合いながら、楽しく美味しく食事していきたいな。